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DRI通信51~60号

創業者、椿正明の過去の発信のアーカイブです

【第60号】決めるもの、決まるもの−その2

2004/12/27

DRI通信60号「決めるもの、決まるもの−その2」2001.9.3
DRI通信もいつのまにか60号となりました。5年続いたことになります。
はじめはそのうちテーマが枯渇するのかなと思っていましたが、むしろバック
ログがたまり気味です。いろいろな人とお話ししていて、話しの通じない原因
が、前提知識の違いや説明の不備にあること気づき、これを説明する必要から
生まれたものが少なくありません。説明の過程で曖昧なものが明快になり、さ
らに新しい発見があることもあります。
初稿は土日に半日か1日当てて書きますが、誤解を招かないよう何人かの方に
モニターをお願いしています。これに基づく修正や自発的推敲が何回か入るた
め、もう半日くらいを使ってしまいます。ときどき「楽しく読んでいます」と
いったメールを頂きますので、こちらも「楽しいボランティア」として書かせ
て頂いています。
アメリカでは熱心なDOAマンがDAMAを通じて活動していて、最近はロン
ドンで国際会議を開くなど、勢いを盛り返しています。日本はIRM研究会が
なくなり劣勢です。零細企業でやれることはかぎられますが、DOAの火を消
さないように、もう少しがんばりたいと思っています。

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【第59号】決めるもの、決まるもの−その1

DRI通信59号「決めるもの、決まるもの−その1」2001.8.1
本格的な夏らしい夏も、休みが取れないので、いたずらに過ぎていきます。週
末もつい仕事を持ちかえり、海水パンツをはいて自転車で30分、海に着いて
ドボンと飛び込んで小一時間泳ぎ、濡れたまま自転車で帰ってくるだけが気分
転換。体調が良いのだけが幸いといった日々を過ごしています。暑さ負けや、
クーラーで風邪、なども聞こえてきます。皆様はいかがですか。本当に暑いの
もあと3週間、どうぞお気を付け下さい。
58号[DOAの4世代」については、意外に反響をいただけませんでしたの
で「まあそんなものかな」として受け取られたものと解釈しておきます。ただ
しアスクルの小山隆弘さん(元リクルート)からつぎのようなコメントをいた
だきました。
「DOAの進化論は、ご指摘のとおりと思います。私の経験からは、技術論よ
りも組織論が気になります。
・このミッションを、どの組織が持つべきかがポイントに思われます。1、2
世代は主眼がメイキングなので従来の情報システム部でも可能でした。しかし
3、4世代は、21世紀型情報システム部なのでしょう。3,4世代の動きを
SIベンダに求めても難しいし、SIベンダとIS部門の境界でもありますね。
・「上司の支援」も重要でしょう。これがないと3世代には入れないでしょう。」
さて今月は「決めるもの、決まるもの」と題して、先ずはエンティティタイプ
について考察します。

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【第58号】DOAの4世代

DRI通信58号「DOAの4世代」2001.7.1
先日大阪のある小規模のユーザ企業を訪問しました。「4年前にDOAによる
基幹系再構築を行った結果、ぐちゃぐちゃなシステムがすっきりとした。当
時メンバーが14名いたが、決算のときは何日もかかり、徹夜したり大変だっ
た。今やリストラで4名に減らされたが、決算時も20分で片付くなどうまく
いっている。95%はDOA化し、新しい課題に取り組んでいる。システム開
発とはDOAをやることだと説明している」とのこと、大変うれしく思いました。
さて今回は、1985年登場以来、マスコミや多くの人によって「利用」され、
いろいろな意味を持つようになったDOA(Data Oriented Approach)を4世
代に分けて解説してみたい。
和製略語DOAは1985年、堀内一氏(当時日立製作所、現在東京国際大学)
が日経コンピュータ誌上で使い始めたものと記憶するが、RDB、CASEツ
ール、クライアント/サーバーなどの流行に乗って、一時はかなり騒がれた。
しかし成功したところは「当たり前のことではないか」、また失敗したところは
「難しい、自社には合わない、次の流行はXXだ」として、流行3文字略語の
地位を失っていったもののように見える。なおDOAは、Dead On Arrival の
意味で使われてきたため、英語圏では一般にData Centered Approach という
ようであるが、略語でなくData Oriented Approachとの用例は見たことがある。

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【第57号】SAの見方とDAの見方

DRI通信57号「SAの見方とDAの見方」2000.6.1
夏場所千秋楽、小泉総理は貴の花のがんばりを称えて「感動した、ありがとう」
とのアドリブを添えて総理大臣杯を渡しました。森では考えられないこと、イチ
ロウもそうですが、本気でやる個人の力は決して小さくないことを感じました。
弊社も小さい会社ですが、本気で取り組む集団にしたいとあらためて思った次第
です。
さて今月は、情報システムの抱える問題の根本に、普段あまり議論されていない
SAの見方とDAの見方が影響しているのではないかと、問題提起することに
いたしました。なんなりとご意見頂けたらと思います。
■レガシーシステム
ITの変化が激しい。メインフレームをクライアント/サーバーに変え終わ
らないうちにWebだ、モバイルだと言われる。VB、C++と騒いでいた
のに、もうJava、XMLを習得しなければならない。一方業務要件の変
化も激しい。DWH、ERPが卒業できないうちに、SCM、CRM、
eCRM、B2C、B2Bなどの3文字略語が次々と登場してくる。この変
化によって、アプリケーションの寿命が短くなる。かなりの金を掛けて作っ
たシステムが10年と持たない。

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【第56号】業務モデル・続き

DRI通信56号「業務モデル・続き」2001.5.1
緑したたる美しい季節、小泉新総裁が5人の女性大臣を従えて登場しました。
不良債権と景気後退にはさまれ、これがこけたら後がない感じですから、
しっかりやってもらいたいところです。
2001年度、本格稼動の出足が今一つ悪いように感じられますが、皆様に
あってはいかがですか。
先月は「業務モデル」をテーマに書きましたが、何人かの方から貴重なご意見
をいただきました。いずれもかなり長文なので、若干抜粋しましたが、それで
もかなりのボリュームになりました。そこで今回用意した分は次号にまわし、
ご意見と、それに対する私のコメントだけで構成することにいたしました。
<堀越(TIS)>
全てそのとおりだと思いますが、ただ一点だけIOについて。
IOイラストだけでは業務モデルとしては、未完成だと思います。IOする
データ項目が完全に定義できていない状態では、業務概要に過ぎず、完全に
業務を写像するのであれば、実業務でいう記入ルールに相当する入出力デー
タの定義(どの概念ファイルの項目なのか)が必要だということです。
</堀越(TIS)>
■椿
「そのとおりだと思います。言訳がましいですが、IOイラストがあり、概
念DB構造図があるということは、概念DB構造図作成の過程において、IO
データの正体が見えているという前提で書いていました。有り難うございま
した。」

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【第55号】業務モデル

DRI通信55号「業務モデル」2001.4.1
株価も為替も不穏な動きの中、しかし4月を迎えて、桜は満開、いよいよ21
世紀本番がはじまりました。ITは堅調という話しもありますが、皆様のと
ころはいかがですか。
広域のシステムの接続は、多くの関係者のからむ標準化、したがって技術
というよりマネジメント問題・政治問題・人間問題になり、時間が掛かり
ます。ビジネスとしてはなかなか難しい。しかし誰かがやらなければなり
ません。21世紀の課題に向かって挑戦してまいります。皆様方のご支援
よろしくお願いします。
前回は「データ流通の条件」を考察しました。戸田コンサルタントから「要
するにシンタックス的条件とセマンティカルな条件と二つあり、後者は奥が
深い。・・データ流通の条件がIT技術的な面だけでなく、社会経済的イン
フラの整備に大きなポイントがあることは、もっと強調されてしかるべき」
と言ったコメントを頂きました。コメントは大歓迎、短いものでも気軽にど
しどしお願いします。
■業務モデル
さて今月は「業務モデル」−この中に「プロセスモデル」と「データモデル」
が含まれる−を考察しましょう。かつてはこれを「ビジネスモデル」と言って
いましたが、最近これは「収益モデル」と言った意味で使われることが多くな
り、誤解を招くので、原則として「業務モデル」と言うことにしています。

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【第54号】データ流通の条件

DRI通信54号「データ流通の条件」 2001.3.1
3月の声を聞いて、陽射しが一段と明るくなってまいりました。政治・経済
の低調を吹き飛ばしていきたいものです。広域データ流通は、広域のデータ
標準化・調整、すなわち政治・マネージメント・人間的努力の継続が要求さ
れます。即効を求める風潮の中にあって、これを業とする弊社の経営はなか
なか難しいものがありますが、皆様のご理解に支えられて今期もなんとか乗
り切れる見通しがついてまいりました。今後とも頑張ってまいりますのでよ
ろしくお願いします。
先回は、「アプリケーションソフトウエアには、非常に性質の違った2種類
すなわち、a.業務アプリケーション、およびb.システムアプリケーション
がある」という話題をとりあげましたが、次のようないろいろなご意見をいた
だきました。
(1)OOAとDOAの適用という面から考えてみましたが、この点だけ考え
ると2種類に分類してもあまり意味はないように思われます。
(2)a,bのアプリケーションの分類とOOAとの適用性は最近の私の認
識と一致しています。「DOAとOOAは対峙するものではないのではないか」
そして
1)事柄の認識(DOAはそのひとつ)
2)プログラム開発の都合による事柄の設定(OOAはそのひとつ)
のように考えたい。
(3)大きくは確かにこの分類でよいと私も思います。しかし、DOAの適
用領域という考え方をしますと、業務アプリケーションは、もう少し細分
化する必要があると私は思っています。近年の動きを見ますと、従来型の基
幹系、情報系のほかに、ワークフロー等を取り扱う報連相系ともいうべきも
の、さらにはこれらを包含した、B2BやB2Cが登場してきています。こ
れらのものも、業務アプリケーションに含まれます。
さて今月はERP、SCM、CRMなどによって追求されている「データ流
通」について考えてみます。データの流通は、自と至とのインターフェース
が一致することによって可能となります。インターフェースはデータ項目か
ら構成されますから、これらデータ項目の一つ一つの意味・仕様が一致しな
ければなりません。またそれさえ満たされれば十分であり、処理仕様は問い
ません。すなわちインターフェースと処理仕様は独立に扱うことができます。

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【第53号】2種のアプリケーション

DRI通信53号「2種のアプリケーション」2001.2.1
21世紀も早1ヶ月が過ぎました。雪が降ったり、今年は冬らしい冬を迎えて
いますがいかがお過ごしですか。
さる1月29日(月)第2回K2W勉強会を開きましたが、OOA(Object
Oriented Approach)に詳しい方々のご協力により、「DOAとOOAの関係」
についてかなり噛み合った議論が展開され、有意義かつ楽しい勉強会とする
ことができました。次回は3月末ころ「DOA推進」をテーマに開催する予\n定です。K2W会員には制限がありません。会費は無料です。随時申し込み
を受付けていますので、ご希望の方はお申し込み下さい。
今回は、「アプリケーションソフトウエアには、非常に性質の違った2種類
がある」という、DRI通信4号以来の話題を再考したいと思います。非常
に重要なことと私は考えるのですが、誰も話題として取り上げていないよう
に見えるからです。
その2種類とは、
a.業務アプリケーション
b.システムアプリケーション
です。観点別にその違いを考察します。
ただし混乱を避けるために、当初自動倉庫ソフトやプラントのコンピュータ
コントロールソフトなどは除外し、最後にちょっと考察するものとします。

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【第52号】統合化戦略

2004/12/26

DRI通信52号「統合化戦略」2001.1.1
いよいよ21世紀になりました。数字の魔術でしょうか、これからの1年あ
るいは10年というより、100年、1000年をどう生きていくべきか考
えさせられます。人口、環境、エネルギー、教育、赤字国債、問題は山積しま
すが、どこまでも流通範囲の広げられる高品質のデータについても考えたいも
のです。
先月は「因数分解の発想」として正規化やシステムのアーキテクチャに関する
考察をしましたが、TISの堀越さんからは「『共有と固有の分割』としてシス
テム構造、データ構造、組織構造など『全てのものの構造』を考えるときに適
用しています。」とのコメントをいただきました。
爬虫類と哺乳類は動物としてのアーキテクチャが違うものかと思われます。猿
と人間の違いもアーキテクチャの違いなのでしょう。システムやITのライフ
も修正・改善では対応できない限界がそのアーキテクチャによって決まってく
るように思われます。これは優れたアーキテクトの抽象的なひらめきに依存す
るもの、「因数分解の発想」はそのような局面で活用されるべきかと思われました。
さて今月は「統合化戦略」について考えます。拙著で恐縮ですが、「データ
中心システム入門」でDOA第2の原理として “One fact to all users” を挙
げました。エントロピー増大の熱力学の第2法則を念頭に、情報世界の自然
の方向を示したかったわけですが、情報流通は、部門内から、企業全体に、さ
らにSCM、CRMと企業の壁を越えての要求が、ますます明らかになってま
いりました。部分最適化は全体最適化に勝てない。全体最適化のために、デー
タの流通/統合が必要とされているわけです。

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【第51号】因数分解の発想

DRI通信51号「因数分解の発想」2000.12.1
いよいよ、科学が進歩し、人口が爆発し、大量殺人が行われた20世紀も最後
の月となりました。ITは21世紀の大きな柱と言われます。これに関わるわ
れわれの責任は小さくありません。正しく活用すべく努力していきたいものです。
先月は要件定義の品質保証について述べました。東洋情報の堀越さんから、
「要件定義基本4ドキュメントに加え、『論理組織の体系図』およびシステ
ムの『目的ねらい』を記述したドキュメントを追加したい」とのご意見をいた
だきました。
さて今月は情報システムの分析・設計過程で用いられている因数分解の発想に
ついて考察してみます。
因数分解とは、Ra+Rb=R(a+b)のように変換することですが、一般
には当初共通部分Rが見えていません。A=Ra、B=Rbのように、Rを切
り出せることを見抜かなければなりません。情報システム設計・構築において、
この発想はいわゆるデータベースの正規化をはじめ随所に出てまいります。若
干未整理のまま以下事例を並べます。整理の仕方や追加事例に関するご提案は
大歓迎です。

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