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【第42号】アーキテクチャ

DRI通信42号「アーキテクチャ」2000.3.1
水仙、梅、ミモザが咲いています。しかし久しぶりに冬らしい冬、3メートル
以上のスキー場も沢山あって、スキー大好き人間にはうれしい2月でした。
とはいえ、厳しい決算、また来期の計画、どう立てるか頭の痛い2月でした。
きっとお役に立つはずの、われわれのデータ中心のノウハウは、まだ雪の中に
隠れているかのようです。これをご活用頂ける春が待たれます。
■コンピューティング・アーキテクチャ
さて今月は、Webの登場とともに最近話題されることの多くなったアーキテク
チャについて考えてみます。
「コンピュータがあってそれを回線で繋ぐのではない、まずネットワークが
あって、これにコンピュータを繋ぎ込むのだ」とは先の弊社主催のDB研での
協和発酵の岩沢部長の言葉ですが、今日のコンピューティング・アーキテク
チャを象徴する著しい言葉かと思われます。
おそらく1985年頃までは、メインフレームが主人(ホスト)であり、この周辺
に奴隷(スレイブ)としての端末がある、IMSやSNAの専制君主の時代が続
きました。その後1995年くらいまで、逆に何人かの顧客(クライアント)
が一人の召し使い(サーバー)を使うクライアント・サーバーが主流となり、続
いて今日のWebに時代を迎えています。土台/プラットフォームが短時間に
このように変化することは人類の歴史においても前例がなかったのではないで
しょうか。


アプリケーションのシステムもこの間、タイミングは前後するものの、ファイ
ルシステムからデータベースシステム、ERPシステム、さらにEAIシステ
ムへと、大筋「まず処理ありきのPOAから、まずデータベースありきの
DOAへ」進化しつつあります。
■抽象化によって生まれる
この進化の過程は、赤ん坊が当初の自己中心的世界観から、兄弟や友達との付
き合いの中から、次第に社会性を持った世界観を持って行く過程や、地方豪族
が大和朝廷によって統一され、法をもって統治する国家が誕生して行く様子に
似ているように思われます。
そこには個体が、他の個体の存在を認め、自己を相対化し、さらに個体と個
体(Point to Point)でなく個体と場(HUB)との関係として認識して行く過
程が見られます。アーキテクチャとは、もともとの素朴な無アーキテクチャから、
このような抽象化によって生まれてくるもののように思われますが如何でしょ
うか。この認識の転換は180度のコペルニクス的なものであり、ある人々に
とって非常に受け入れがたいもののように見えます。
かつて地動説が多数決によって否定されました。多くの人にとって地中海が全
世界であり、自分達の地中海世界中心の無アーキテクチャの世界観で何の不便
も矛盾も感ぜられなかったからかと思われます。しかし大西洋に出て行った
コロンブスやマゼランにとっては、地球は月や金星や太陽と同じ丸い星であり、
金星とともに太陽の周りをまわるものでなくてはならなかったはずです。
■DBアーキテクチャ整理のとき
いままでのシステム開発は、やれ営業システムだ、やれ生産管理だ、とスポン
サーの要望にしたがって企画され、全社的視点からは、部分を食いちらかした
システムとして、上述アーキテクチャの観点では未熟で、多くの問題を抱えて
いるものが大半でした。
システム化が一通り行われ、またプラットフォームがWebに変わる現時点、
やはり個別アプリ/DBの観点でなく、「一体当社には、最終的にどのような
DBが何個あるべきなのか」と言ったグローバルなアーキテクチャの観点か
ら、整理することのタイムリな企業が多いように思われます。
これはかつてDBMSが登場したとき、IBMが提案したBSP
(Business System Planning)に近いものといえますが、BSPは共用リソー
ス概念を欠き、またエンティティ概念を明示していなかったため、大きな成果
を上げ得なかったようです。
コマーシャルで恐縮ですが、DRIでは、エンティティ概念は当然ですが、既
に概念と物理の分離、リソースとイベントの分離などによる成功の実績を重ねて
います。
■ インター統合
最近の傾向としては、M&AやSCMなどにより、アーキテクチャも企業の枠
を超えて考えなければならなくなっています。このため企業内のイントラ統合
とともに、企業横断のインター統合が要求されてまいります。
基本的基準は「同じ文化ならイントラ、違う文化ならインター」となるでしょう。
これはユーゴとクロアチアが結局分裂せざるを得なかったことを思い出させま
す。しかし孤立はできません。そこでEUが生まれるように、接点を共有する
インター統合が必要になります。
最近、これを支援する物理的仕掛けとしてのEAIツールが出てまいりました。
これは下手に使えば高価なバンドエイドにしかなりませんが、正しいアーキテ
クチャ設計を行って使えば強力な統合システムを実現するものとなるはずです。
したがって、われわれの目下の課題は、このための効果的システム・アーキテ
クチャ・コンサルティングはいかにあるべきかであるとして、鋭意取り組んで
おります。