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【第28号】「勝ち組」SIとデータモデル・リテラシー

DRI通信28号 「「勝ち組」SIとデータモデル・リテラシー」 1999.1.1
皆様あけましておめでとうございます。いよいよ2000年問題の裁かれる年にな
りました。記憶容量を節約する年2桁表示のモデルが破綻します。こんなにはっき
りした問題でも責任者が出てこない、対策の打てない会社があるのでしょうか。第
2次大戦のとき、破綻が見えていたのに原爆が2回落ちるまで意思決定が延ばされ
たことを思い出します。重厚長大・大量生産を支えた長銀は、土地担保、右肩上が
りのモデルを不良債権隠しまでやって追い求め、傷を深くしました。
プロセス中心アプローチは「プログラムを生めよ増やせよ」から生まれたモデルか
と思われます。その限界はまだ見えないのでしょうか。われわれは、「ビジネスユ
ーザ(Not Programmer)のデータとプロセスのあるべき姿の図示」からスタートす
る第2世代データ中心アプローチこそ解決のモデル、として提案してまいりました
。ご賛同いただける皆様の一人でも多くまた1日でも早いことを願って今年もがん
ばりたいと思います。


先月の27号ではERPについてのシンポジュウムの報告をいたしましたが、
「参考になりました」や「そのとおり」といった反応のみで、とくに反論はあ
りませんでした。遠慮なくいろいろなご意見をお寄せください。今月は昨年
10月のNEWDRI98で発表させていただいた、4月からオープン化する
新しいPLAN-DB教育コースについて、その開発を担当した椿高明が紹介いたしま
す。
■なぜ彼等は成功するのか?
システムインテグレーションサービスの環境は、この10年で大きく変化し
と言えるでしょう。情報技術の革新は留まることを知らず、また情報化の案
件も広域化、高度化の一途をたどっています。
かつては「特定の技術」を修得し「とにかく動く」ものを提供できればよか
ったわけですが、これからは「次々と新しい技術」を修得し「投資させただ
けの効果を産む」ものの提供が求められるようになります。システムインテ
グレーション組織の力量が、如実に問われる時代になってきた、と言えるの
ではないでしょうか。
技術的にも案件的にも難度の高いプロジェクトが増えてきましたが、そうい
った挑戦の中から、力量ある組織による見事な成功事例に出会う機会も少し
づつ増えてきました。最近では、RAD、DWH、ERPの各領域で、たいへん
スマートに導入される諸例があり、私達はそういった事例に注目していま
す。
本通信では彼等を仮説的に、未来の「勝ち組」プレーヤとなるシステムイン
テグレータ(以下、「勝ち組」SI)として捉えてみようと思います。そして、
彼等に共通する特徴は何か、彼等に共通する素養は何か、という点について、
考察を組み立ててみたいと思います。
■「勝ち組」SIの特徴
「勝ち組」SIに共通する特徴として、私達は次の3つを認識しています。
(1)ITイノベーションへの確かな見極め
そのITは、そもそも何をもたらす物なのか。長所はどこか。リスクはどこ
か。導入して効果はあるか。それは今か。喧伝される様々な「効果」の中か
ら、このさい自分達が期待してよいのはどの部分なのか、ということについ
て、確信ある見解を持っています。このため、みすみすチャンスを逃すこと
も、徒労を費やすことも、たいへん少ないようです。
(2)システムとビジネスに精通
情報化案件の対象となるビジネス、そしてシステムに対する理解が、たいへ
ん深く、またおどろくほど正確です。現行のビジネスルール、現行のシステ
ム仕様に対する理解にとどまらず、その問題点や本来的な姿についての展望
を持っているという点も、特筆しなくてはならないでしょう。
(3)高いコミュニケーションのスキル
システムのオーナとなる人々との意思疎通、SIチームメイトどうしの意思
疎通、そして実装技術者との意思疎通、いずれについても十分に精緻なコミ
ュニケーションを実現しています。際立っているのは「曖昧な要求から具体
的な仕様を引き出す」スキル、そして「大規模で複雑な仕様を正確に記述し
伝達する」スキルであり、早合点や思い違いを遠因とする手戻り、トラブル
の最小化に成功しているようです。
■「勝ち組」SIの素養
これら「勝ち組」SIに共通する3つの特徴を、さらに詳細に観察してゆく
と、これらの能力が、ある一つの基礎技術を修得した上に成り立っているこ
とに気付きます。それは、「データモデリング」の技術です。
実際「勝ち組」SIでは、例外なく過去にこのデータモデリングの技術が導
入されており、今やこれが組織の共通言語、いわばリテラシーとして定着し
ています。
以下、さきの3つの特徴について、データモデリングの技術がどのようにそこに貢
献しているか、ということを記述します。
(1)技術革新とデータモデル
昨今のITイノベーションは、あまりにめまぐるしく、また多岐にわたるた
め、一見すると無秩序で理解し難い印象があります。しかしながら、比較的
大きな流れに位置付けてみると、印象はずいぶんかわります。すなわち(弊
社流にいうと);
 ・今後、開発工程の統合化が進むだろう
 ・今後、開発領域の統合化が進むだろう
という読みがあると、たとえばRAD、たとえばDWH、たとえばERP、
いずれについても進歩の歴史の必然として見えてきます。
また、そういった流れにおいて「成功の鍵」がどこにあるのか、という見識
を持つようになると、新しいITを導入するにあたっての配慮点が明確にな
ります。すなわち(弊社流にいうと);
 ・開発工程の統合化の要は、データを核とした部品化である
 ・開発領域の統合化の要は、データ規格の標準化である
という見識があると、たとえばRAD、たとえばDWH、たとえばERP、
いずれに対しても導入にあたり注意すべき点を見落とすことがありません。
以上のような意味から、データモデリングを高いレベルで習熟したエンジニ
アにとって、昨今のITイノベーションは、むしろたいへん理解しやすい、
と言えるのではないでしょうか。
(2)ビジネス理解、システム理解とデータモデリング
適切なデータモデリングが、ビジネスルールの理解を深めるこの上ない手段
となりうること、同様に、適切なデータモデリングが、システムへの理解を
深めるこの上ない手段となりうることについては、弊社お客様が異口同音に
仰る言葉の一つです。
適切に作られたデータモデルは、必要にして十分なビジネスルール、システ
ム仕様を記述するための、最も明快で、もっともコンパクトな図面になりま
す。
ビジネスへの理解、システムへの理解、そして問題点の抽出、将来ビジョン
の展望。「勝ち組」SIにとって、データモデルのリテラシーは、そういった
能力を発揮する上で、必要不可欠な基盤になっていると考えられます。
(3)コミュニケーション・スキルとデータモデリング
適切なデータモデルが、ビジネスやシステムの仕様に関するコミュニケーシ
ョンの質と効率を飛躍的に高めるということ。このことも、弊社お客様が異
口同音に仰る言葉です。
必要十分な精度を保証する共通の図面言語として、データモデルはコミュニ
ケーションの土俵を提供します。
「曖昧な要求から具体的な仕様を引き出す」こと、そして「大規模で複雑な
仕様を正確に記述し伝達する」こと。これは、上流設計を担うエンジニアに
とっての、一つの究極の技能と言えますが、適切なデータモデリングを修得
した「勝ち組」SIにとっては、もはやそういった技能は、基礎研修の一部
に組み込まれている例も少なくありません。
■2005年に「勝ち組」SIであるために
情報技術はいったいどこまで革新を続けるのでしょうか。そして情報化案件
はいったいどこまで広域化・高度化を続けるのでしょうか。
もとより未来の予測は本通信の主題ではありませんが、RADツール、ERP、
SCMなどの登場をもって、技術面、案件面ともに、主要なビジョンは出揃
いはじめてきたのではないか、というのが筆者の印象です。そして、これか
らの10年は、そういったビジョンの真の実現、真の洗練に向かうのではな
いでしょうか。
こういった時代にあって、たとえば2005年に「勝ち組」プレーヤとして
活躍するシステムインテグレータであるために、ことし1999年から始め
ておくべきことは何でしょうか。6年後は、決して遠い先ではありません。
それは、1993年(6年前)が、決して遠い昔ではないのと同様です。
私達は、2005年の「勝ち組」SIにとって、データモデリング技術がひ
とつの常識・リテラシーになっている、と予測しています。そして、一社で
も多くの、日本のSIが、2005年の「勝ち組」であってほしい、と切望
してやみません。
■以下、宣伝です(特にSI組織トップの方々に)!
高いコミュニケーション・スキル、業務知識への精通、ITへの戦略的ビ
ジョン。競走優位に立つSI組織へとシフトしてゆくために、データモデル
研修のご導入を提案いたします。
基礎研修の一部として、あるいはプロジェクト直前の実務研修として、
そして最も効果的なOJTトレーニングとして、データモデリングのプロ
フェッショナルである弊社講師、コンサルタントが、万全の体制で貴社を
ご支援させていただきます。
データモデルを描き、データモデルを読む。これらの習得を強力にご支援す
るために、弊社では、主力商品であるPLAN-DBを、昨秋に大幅にバー
ジョンアップし、新教材Ver.11をリリースいたしております。
はじめてデータモデルに出会う方のための『入門編』、本格開発を控えた
方のための『実践編』の2段階をご用意させていただきました。
また、データモデルを描くエンジニアのためのコースの他に、仕様レビュ
にあたるユーザや、下流開発されるエンジニアのための「読解コース」も、
入門編/実践編とも、新たにご用意させていただきました。
なお、実施形態といたしましては、弊社定期開催のオープンコースと、一社
研修のオンサイトコースとがございます。下記要領で実施しております。
【オープンコース(弊社定期開催)】
◎PLAN-DB入門編(全3日)\12万円/1名(1999/Jan/19-21,1999/Mar/9-11)
◎PLAN-DB実践編(全6日)\27万円/1名(1999/Feb/16-18 & 23-25)
○PLAN-DB読解入門編(全2日)\7.5万円/1名(1999/Jan/19-20,1999/Mar/9-10)
○PLAN-DB読解実践編(全3日)\13.5万円/1名(1999/Feb/16-18)
【オンサイトコース(一社研修)】
◎PLAN-DB入門編(全3日)\120万円/15名
◎PLAN-DB実践編(全6日)\270万円/15名
その他、社内コンサルタント、社内講師を育成するためのコースなども準備
中です。
オンサイトコースでは、貴社の特徴を最大限に引き出すための、各種カスタ
マイズのオプションがご利用可能です。お気軽にご相談ください。
資料請求は次のアドレスまで、お願いいたします。「PLAN-DB教育コ
ース資料希望」とご記入ください。もちろん電話、ファクスでも大丈夫です。
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e-mail ; sales@drinet.co.jp
tel ; 03-5695-1651
fax ; 03-5695-1656
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(文責:椿 高明)