マスターデータマネジメントによるリアルタイム経営への貢献

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2008年夏-マスターデータマネジメントによるリアルタイム経営への貢献 ~MDM・SOA・DOAの関係と事例~

<2008年度夏季特別開催セミナ:レポート>

去る2008年7月4日(金)、アイビーホール青学会館にて「夏季特別開催セミナー」を開催致しました。
200名以上のお申し込みをいただき、皆様のMDM・SOAへの関心の深さ、そして、改めて情報システムアーキテクチャー・共通マスターデータの大切さ、MDM実践の難しさを痛感したセミナーでした。

セミナ会場全景

【1】IBMが実践するSOA時代のリアルタイム・マスター・データ統合管理(日本アイ・ビー・エム株式会社 森 英人 様)

SOAとリアルタイム・マスター・データ統合管理の関係について事例を交えてご紹介いただきました。

  • IBMのSOAレファレンス・アーキテクチャにおいて、重要でかつ、IBM独自のサービスであると言える“Information Services”は、Master Data ManagementとInfomariton as a Serviceから構成される。
  • さらにMaster Data Managementはデータ領域と活用領域から構成される。
  • Master Data Managementは業務アプリから独立すべきである。
  • SOAのサービス・コンポートネントが真に再利用性をもってダイナミックに利用されるためには、データの仮想化・共有化によるアプリケーション・ロジックとデータの完全な分離が必要である。

【2】サービス指向アーキテクチャ概況 -マイクロソフト 2008年夏-(マイクロソフト株式会社 内田 直之 様)

サービス指向アーキテクチャについて適用事例をもとにご説明いただきました。

  • SOAの導入における成熟度モデル(Microsoft SOA Maturity Model(SOAMM)を策定している。
  • <事例1>某銀行では、テクノロジを時宜に応じて活用し、絶えず進化を続けるためにSOAを採用した。
  • <事例2>マイクロソフトでは、複雑化したサプライチェーンを最適化するためにSOAを採用した。
  • 事例に基づく導入のポイントとして、・対象プロセスの合理化にSOAが本当に最適かを判断する
  • 初期導入時のプロトタイピングが従来より重要になってきている
  • ガバナンスを早期に策定・承認・認知する必要がある

などがあげられる。

【3】ユーザ企業におけるMDM実践事例
   (ゼリア新薬工業株式会社 熊野 憲辰 様)

コード統一プロジェクトのご経験からシステム開発の問題、およびあるべき姿について考察いただきました。

  • MDMとは、(1)マスタを企業の主要リソースと考え分析・設計する態度(データ先行・リソース先行・概念設計など)、および
    (2)構築したマスタを維持・管理する行動、であると言える。
  • (1)、(2)の実施においてはガバナンスが必要になる。
  • 抽象物を多人数で共通理解することの難しさ、これがソフトウエア工学の本質的な難しさであろう。
  • 問題の解決には、ユーザ主導、工学的アプローチの重視が重要である。

【4】企業の変化対応力と情報システムアーキテクチャ
   (株式会社データ総研 黒澤 基博)

MDMについて説明するとともに、MDMが求められる背景、MDM・SOA・DOAの関係について考察しました。

  • MDMとはマスタデータに関する統一的な見方(ビュー)を提供することである。
  • MDMは求められる本当の理由は、業務変革、業務改善である。
  • MDMはDOAの中核であり、DOAがSOAの意味基盤を支える。
  • リアルタイム経営に取り組むと、必然的にマスタデータの整理・統合に向かう。
懇親会会場全景

以上:レポート
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マスターデータの散在が、経営効率を阻害していることをご存知でしょうか?
たとえば、顧客満足度を向上するためには、同一顧客に対する様々な業務活動の結果を、迅速にモニタリングすることが要求されます。
しかし、現在多くの企業システムがそうであるように、顧客マスターが業務別に散在していると、コード体系が異なる、名称が微妙に異なる…等、顧客自体が同一かどうかさえ、容易には把握できません。経営戦略や計画を立案することが困難な状況にあるということなのです。

全社のマスターデータの統合管理は、重要な経営リソースである顧客・仕入先・商品・組織・従業員などを軸にした情報統合を実現します。別の言い方をすれば、経営力の及ぶ範囲を拡大するためにマスターデータを統合管理するのです。
また、現在のエンタープライズシステムは、自社だけでなく複数の企業を横断して、ビジネスの変化に即応することが求められます。

こうした要求に応えるのが、「マスターデータマネジメント (MDM)」 「サービス指向アーキテクチャ (SOA)」 であり、「データ中心アプローチ (DOA)」 です。
MDM や SOA や DOA を採用した多くの企業が、ITとビジネスの整合により、眼に見える形で生産性・競争優位・コストダウンにかなりの効果をもたらすことを、実感し始めています。

当セミナでは、システムベンダー企業・ユーザ企業・コンサルティング企業を一同に介し、各企業様の立場からそれぞれのコンセプトや実践事例をご発表いただきます。
企業に大きな変革をもたらす 「MDM」 「SOA」 「DOA」
それぞれの技術がどのように連携できるのか、これらの複雑なコンセプトをどのように理解し実践すべきなのか、また、これらの組み合わせが、どのように経営に貢献するのかをわかりやすく解説いたします。
現在、具体的にMDMやSOAの導入をご検討されている、もしくは、IT戦略として情報システムアーキテクチャをご検討されている企業様にとって、非常に参考になるものと確信しております。

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《こんな方にお薦め》

・マスターデータマネジメントシステムの導入を検討している
・マスターデータに関する具体的課題を抱えている

  • 取引実績・利益率・コンタクト状況・与信管理等、CRMをテーマとされている
  • SCMを実現するにあたって、製品/商品コード、部品コード統一を検討されている
  • ERP・DWH・自社再構築に備えて各種マスター統合が課題となっている方
  • 事業活動の実態を組織横断でモニタリング可能とするために、マスター/コード統一が課題となっている

・情報システム部門としてのIT戦略を考えたい

  • システム再構築を考えている
  • 全社のシステムアーキテクチャとしてSOAを導入したい
  • 今後大規模な保守が予定されており、ブラックボックス化が深刻な問題になっている
  • どのタイミングで、なにを対象に、どんな情報を管理しておけば、保守に効果的か悩んでいる
プログラム

マスターデータマネジメントによるリアルタイム経営への貢献 ~MDM・SOA・DOAの関係と事例~

13:30~13:40 セミナー開会のあいさつ
13:40~14:40

① IBMが実践するSOA時代のリアルタイム・マスター・データ統合管理

  • SOA実現に向けたインフォメーション・オンデマンドと、その中での重要な技術要素としてのMDM
  • IBMが経験したMDMの様々な形態とキーとなる技術要素
  • 基幹業務プロセスの一部をSOAの”サービス”として担うMDMの実装
14:50~15:50

② サービス指向アーキテクチャ概況 -マイクロソフト 2008年夏-

  • 国内市場の概要
  • マイクロソフトのSOA
  • 事例に見る対応と効果
16:00~17:00

③ ユーザ企業におけるMDM実践事例

  • 基幹システムの再構築。まずマスターデータの整備からと考えたのだが・・・
  • ERPパッケージ導入におけるMDMのポイント
  • MDM実践にあたり、ユーザ企業・システムベンダー企業・コンサルの役割について考察
17:00~17:45

④ 企業の変化対応力と情報システムアーキテクチャ

  • リアルタイム経営は、変化対応力がキーポイント
  • 変化に強い情報システムアーキテクチャとは
  • MDMが求められる本当の理由
  • MDM・SOA・DOAの深い関係
17:45~17:55 全体質疑応答、セミナー閉会のあいさつ
18:00~19:30 情報交換会  ※別室にて軽食とお飲物をご用意しております。
講師紹介
① 森 英人  -Hideto Mori-
日本アイ・ビー・エム(株) ソフトウェア事業 インフォーメーション・マネジメント事業部 IOD推進部 部長

90年代初頭から数多くのデータウェアハウスを中心とした情報統合プロジェクトを手がけ、情報統合案件やプロセス連携プロジェクトなど、SOAの先駆けとなる先進プロジェクトに携わる。
現在は、SOAの重要なエントリーポイントとしてIBMが位置づける、IOD(インフォメーション・オンデマンド)の推進に尽力している。

② 内田 直之  -Naoyuki Uchida-
マイクロソフト(株) システムテクノロジー統括本部 アーキテクチャルテクノロジースペシャリスト

某汎用機メーカーにて中型OSの開発を担当。その後ファームウェアからAIまで幅広い分野のソフトウェア開発を行い、1999年にマイクロソフトへ入社。
アプリケーション開発コンサルタントを経てエバンジェリストとして.NETの啓蒙活動に従事。
現在はSOAを中心とした企業システムの開発におけるプリセールスエンジニアとして活動中。

③ 熊野 憲辰 -Noriyoshi Kumano-
ゼリア新薬工業(株) 情報システム部 課長

平成元年 ゼリア新薬工業株式会社の情報システム部に入社。
販売管理システム、得意先EDIシステム、DWH/BI等の社内システムの設計・構築を担当。
現在は、20年来使用している販売管理システムの再構築に向けて、PLAN-DBを中心に分析・設計を行っている。
また、BeaconIT&BSP社のユーザ会において、東日本地区の情報活用研究会の会長を務める。

④ 黒澤 基博 -Kurosawa Motohiro-
(株)データ総研 代表取締役社長

エンタープライズアーキテクト。DOAメソドロジスト。
1984年システムエンジニアとして共同利用型バンキングシステムの設計・開発に従事。 1988年(株)データ総研入社。データ中心システム設計のコンサルティングを始める。
電力・通信・製造・化学・建設・運輸・金融など数多くの業界におけるデータ設計に携わる。1993年から業務アプリケーション全体最適化のコンサルティングも手がける。2000年に代表取締役社長就任、現在に至る。
主著に「データ中心のエンタープライズアーキテクチャ」がある。