一般に、顧客マスタ上「顧客名」と「住所」は必須項目であり、転居などの変更は担当者の報告を受けてすみやかに反映されるべきものです。このとき、報告者が既存レコードと異なる表記(例:「(株)」と「株式会社」の表記ゆれ、建物名の省略など)をしてしまうと、レコード登録者は新規レコードと認識してしまい、重複レコードが生じてしまうことがあります。顧客レコードが数百件程度のものであれば、数件の重複レコードの影響は小さいかもしれません。ですが、顧客レコードが100万件あり、そのうち1万件が重複レコードとなれば、ビジネスに与える影響は無視できません。
ところで前述の方法と異なり、顧客自身にレコードを管理してもらう方法もあります。ネットショッピングサイトでは、ユーザーの登録情報を顧客レコードとして管理しています。顧客名の誤りによる二重登録を防ぎ、届け先変更という形で住所も最新のものを管理できます。
この方法なら重複レコードは無くなるのでしょうか。残念ながら無くなりません。私自身も、先日とあるショッピングサイトで重複レコードを作ってしまいました。
その日の私は、母の日のカーネーションを送ろうとしていました。ですが、サイトにログインを試みてもエラーが表示されるばかり。しかたなく「IDまたはパスワードを忘れた方はこちらへ」というリンクに進むと、IDとパスワードの代わりに【生年月日】・【住所1】・【住所2】を入力する旨の指示がでました。
生年月日はすぐに入力しましたが、問題は住所です。登録時に【住所1】と【住所2】をどのように入力したのか、覚えていません。
考えられうるすべてのパターンを試したのですが、エラーの表示が出るばかりです。時間ばかり過ぎ、しかもあと10分でログインできなければ母の日に花が送れません。
あせるなかでふと、次のような但し書きをみつけました。
「※住所は半角および全角を認識します」。
きっと私は、番地数字か建物名を半角で登録してしまったのでしょう。でもどの文字を半角にしたのかはわかりません。残り時間あと5分というところで、新規IDを作ることでなんとか花を購入することができました。
こうした私のうっかりのように、顧客が入力する情報も正しいとは言いきれません。システムの設計により発生頻度に大小はあるでしょうが、どんな顧客マスタにも重複レコードは潜み、徐々にその数は増え、やがてはビジネスに大きな影響を与えます。
たとえば、
・同一顧客に複数のセール情報を送付してしまい、結果スパムとして処理されてしまう。
・重複の分だけシステムメンテナンスに負荷がかかり、コストも増加する。
・顧客マスタ情報を分析して経営戦略を立てたが、実顧客にどこまで有効かわからない。
などなど…。
弊社には、マスター構造の在り方はもちろんのこと、重複レコード排除をはじめとするデータ品質管理に関する知見と案件実績があります。お心当たりのある方は、よろしければご相談ください。トライアルサービスもございますので、一度、データ品質のチェックをしてみては如何でしょうか。
<データクオリティセミナー ~これからのデータ品質管理~>
http://www.drinet.co.jp/seminar/solution/so07.html
<MDM(マスターデータ管理)ソリューションサービス>
http://www.drinet.co.jp/consulting/mdm
コンサルタント 高橋 章
« マスタ統合はユーザ企業自身が主導すべし金融機関の顧客・商品管理(前編) »

























