【データ辞書の効用 文化性:プライスレス】 つづき
一方、情報システムの構築においては、最初に共有すべき設計図面として、画面・帳票のイラストやデータモデル、プロセスモデルなどが該当する。
ところが、情報システムの設計図面に記述される内容は、どこまでも「言葉」が中心であり、「言葉」の意味が正しく共有されない限り、最終的に作るものの姿をイメージできない。
いわば、情報システムは、「言葉」の意味を構成部品として組み立てられると言える。
ここにこそ、モノ作りのように技術を標準化・蓄積しただけでは、人を超えて継承するのが難しい、情報システム固有の大きな課題がある。
だからこそ、「言葉」の意味をナレッジとして共有するためのデータ辞書が、不用の用ではなく、要の用となる。
情報システムの保守は、新規開発以上により知識集約作業であり、難しさがあるといえる。
先ずは、対象のシステムを正確に理解してから修正手当てをしなければならない。
この分野は、人間従属のナレッジが最も必要とされるのも確かだろう。
それを十分に認めた上でさらに言えば、先ずは、形式化できるナレッジをデータ辞書に蓄積・共有し、情報システムの保守という難題に立ち向かいたい。
その結果、保守に携わる人間や組織を進化させ、本来あるべき姿である、より想像的、かつ、やりがいを感じる風土が育つだろう。
そのためには、データ辞書を中核に、組織的なコミュニケーションを豊かにし、システム文化を育てねばならない。
データ辞書は情報システム部門の文化度を示すバロメータである。
次回からは、より具体的に、既存システムの保守効率化、ナレッジの継承のためにデータ辞書をどう作ればよいかを続けよう。
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コンサルタント 市堀 誠治
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