【データ辞書の効用 統治性:経済性よりも重要なもの】
この季節は自然も人間社会もいっせいに再生する感があり、景気は悪くとも気持ちだけは前向きに振舞いたいものだ。
保守部門の現場にも、新しい人たちが入ったところも多いことと思いますが、人材育成には時間が掛かります。
保守部門が抱える情報システムに関するナレッジを、新しい人たちにどのように継承したらよいのだろうか。
このブログでは、保守に有効な情報システムのナレッジを継承するためのデータ辞書について、その構築ノウハウを具体的に述べたい。
なにか新たなことを始めるのによいタイミングでもあり、お役に立てばと思います。今日は引き続き、データ辞書の重要な効用である情報システムの統治について考えよう。
ここ数年、情報システムのガバナンスについての話題が多くなってきて、経済性の面よりも統治のためのデータ辞書が脚光を浴びているようだ。
もう20年以上前であるが、IRM(情報資源管理)という美しい考え方が大きな挑戦テーマになり、情報システムという無形のモノを、どのように管理し、統治したらよいのかが話題になったことがある。
日々、ビジネス環境が変化する中で、それに追随するためにシステムは複雑化・肥大化して行く宿命にある。
このような状況で、情報システムを管理・統治するということは、大河の流れを止めるような難しさがあるといえよう。
情報システムの管理・統治が永遠の課題である理由は、その難しさゆえでもある。
情報システムは、元々、人間の思考の結果がそのまま反映された製品といえよう。
モノ製品も表面的には人間の思考の結果できるものであり、情報システムと同じように見える。
しかし、大きく異なるのが、その最小・最多の構成部品であるデータ項目の持つ特異性である。
一般的に、モノ部品の仕様は特定の人(製造技術者など)が深く理解すれば十分で、製品を作る人や利用する人は、あまり知らなくても問題はない。
ところが、情報システムの構成部品であるデータ項目の仕様(意味や利用上の制約など)は、情報システムを開発・保守する多くの人や多くの利用者が、共通に知らなければならない。
このことは、共通部品であるデータ項目の仕様そのものが、企業組織にとって重要なナレッジであることを意味する。
モノを管理するのに、各構成部品の仕様と部品表を管理しなければならないように、情報システムを管理・統治するには、構成要素であるデータ項目の仕様を管理しなければならない。
すなわち、データ辞書で情報システムの構成要素であるデータ項目の仕様を管理することにより、初めて、情報システムの統治が可能になる。
逆に、これなくして、情報システムは永久にブラックボックス化が増殖し、暗黒宇宙をさまよい続けることになるだろう。
今までの多くのデータ管理の手法は、この巨大・複雑・無形の情報システムを統治するという点では、あまり成功したとはいえないだろう。
幸い、この点では、これから詳しく述べるデータ管理手法は、最も成功が保証されたものだ。
乞う、ご期待。
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コンサルタント 市堀 誠治
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