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保守生産性向上 データ辞書を不用の用から要(かなめ)の用へ

【従来のデータ管理の手法 つづき】
前回に引き続き、もう1つの代表的なデータ管理手法である、エンティティのアトリビュートをベースにしたデータ管理を見てみよう。
この手法は、データ項目名のユニーク管理のような人間従属の熟練技を少なくし、より科学的なデータ管理を目指していると言える。


先ず、データモデリングを行い、適正なエンティティとその属性であるアトリビュート(属性項目)を切り出し、それをベースにデータ管理を行うものである。
その特徴は、
 ・事前にデータモデリングを行い、詳細なエンティティとアトリビュートを定義する必要がある
・エンティティ従属のアトリビュートを共通部品とし、物理データ項目と紐付けを行い、その意味などを継承する
 いわゆる、エンティティのアトリビュートで物理データ項目の本籍管理を行うものといえる
・データの意味をきめ細かく緻密に管理できる
などがあり、データモデルを基に実装で使われるデータ項目を一元管理する「統一場理論」といえようか。
しかし、次のような問題に直面している。
 ・データモデリングが前提となり既存システムには適用しにくい
 ・物理データ項目とアトリビュートの双方の整合性を維持するのに負荷が大きい
 ・膨大、かつ、多様な物理データ項目の本籍を緻密に管理しようとすると、エンティティのアトリビュートも非常に数が多くなり、管理が複雑になる
 ・部品としての粒度が細かく、再利用の度合いが低くなり、メリットが減少する
・数が多くなるため部品を項目番号などで管理せざるをえなくなり、利用する場合に扱いにくい
私自身、20年前に生命保険の全システムをデータモデリングし、1000以上のエンティティ、1万以上のアトリビュートをデータ辞書上で定義した。
その後、エンティティ定義を基に物理DB定義を行い、物理データ項目とアトリビュートの紐付けを行った。
さらに、設計段階で必要となる数千のインタフェース定義も物理データ項目とアトリビュートを紐付けてデータ辞書で一元管理した。
大規模になるとアトリビュートの数が数万、物理データ項目の数はその何倍かになる。
データモデル上で非常に多くのアトリビュートを管理し、さらに、物理データ項目との紐付けをし、その品質を維持するのは非常に負荷が大きかったことを思い出す。
昔、若きアインシュタインが試みたが完成しなかった統一場理論、今も天才物理学者が挑戦している統一場理論、情報システムの分野でモデルと実装を統一的に扱える日がくるのだろうか。
コンサルタント 市堀 誠治

データ総研 コンサルタント


データ総研のMDMソリューション