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保守生産性向上 データ辞書を不用の用から要(かなめ)の用へ

【ISO 11179の発見】
ところで、最近、ISO 11179というデータの意味管理手法を耳にしたことがないだろうか。
日本ではJIS X4181として規格化が進んでいるようだが、意味や概念の翻訳が十分進んでいないようだ。
こんなところにも、データの意味管理自体が抽象的であり、具現化する上で言語や文化のギャップを抱えていることが感じられる。


ISO 11179は、日本のISOメンバが中心になり約10年前から提案し、2002年に採用されたようだ。
日本のリーダは「DOA」の生みの親でもある堀内一氏(現東京国際大学教授)である。
この資料(*1)には、データ辞書の重要性とISO 11179の位置づけがまとまっている。
堀内氏に言わせると、データ辞書の役割が単なるデータ項目の標準化の役割から、大きく、意味そのものの管理とその幅広い流通に移ってきたとある。
今までITソフトウェア技術の分野で、多くのISO手法が生まれてきたが、このISO 11179は、欧米のIT技術者からの評価が非常に高いようだ。
欧米では多くのデータ管理に関わる事例発表で、このISO 11179のことが触れられており、その関心の高さが伺える。
私が最初に実際の適用事例に出会ったのは、3年前、米国大手生保会社のものだった。
このなかで、ISO 11179を活用したデータ辞書を構築し、非常に効果を上げているとあった。
また、代表的な成功事例として、米国の有名なデータ管理の賞を何度かとっていた。
この事例を知った瞬間、そのデータ管理の手法が、まさしく私が昔から実践してきたドメイン管理と同じだったのには、大変驚いた。
その後、ネット上で多数の文献(100本以上)を漁り、多くの事例があるにはあるが、本格的な適用が始まったばかりであることも分かった。
残念ながら日本では、まだ、本格的な適用はされていないようだ。
情報システムの保守効率化という、ナレッジの領域にも深く関わる解決手段として、ISO 11179をベースとしたデータ辞書を活用できないだろうか。
是非とも、日本が生んだこの手法を、日本の情報システム部門に役立てたいと願っている。
この手法こそ新規構築や保守に関わらず、非常に効果が出そうだと、自分の体験と重ね合わせて確信している。
日本では、最近、経産省が今後のデータ管理はISO 11179を採用と明記している(*2)。
海外では、既に事例(*3)が出ており、米国では、政府系のデータ管理はこの手法でやることを強いられている。
ここには、具体的な事例先が紹介されており、データ辞書の定義内容までダウンロードすることも可能である。
なお、日本では正式のドキュメントはまだ一部しか翻訳がされていないようだが、原本(*4)は6部からなり、第3部がコアな概念を述べている。
しかし、その内容は幅広すぎて、かつ、抽象的であり、なかなか実体が見えてこないのではないだろうか。
次回からは、ISO 11179の手法をベースにどうデータ辞書を作ればよいかを具体的に考えたい。
最後に、弊社主催のセミナーを紹介します、是非、ご参加ください。
1月26日(月):システム保守生産性向上ノウハウセミナー
2月5日(木):【第1部】第24回 データベース特別研究会
        【第2部】事例に学ぶこれからのシステム保守
             保守コストダウン実現とナレッジ継承
 コンサルタント 市堀 誠治
*1:http://www.tiu.ac.jp/~hori/horilab/documents/LCDMMyPresenV2.pdf
*2:「情報システム調達のための技術参照モデル(TRM)(案)第0.71版 2008 年4 月28 日」
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=Pcm1030&btnDownload=yes&hdnSeqno=0000038045
*3:http://en.wikipedia.org/wiki/11179
*4:http://standards.iso.org/ittf/PubliclyAvailableStandards/index.html

データ総研 コンサルタント


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