【データ辞書の効用 文化性:プライスレス】
今日は、データ辞書の究極の狙いである、情報システム部門における文化について考えてみよう。
データ辞書の目的として、経済性やガバナンスの向上は、より直接的で分かりやすいといえよう。
しかし、文化性となると、抽象的であり、また、情報システム部門がいままで殆ど意識してこなかった分野ではないだろうか。
因みに、「文化とは、人間が長年にわたって形成してきた慣習や振舞いの体系を指す」とある。
翻って、情報システム部門における文化とはなんだろうか、長年掛けて蓄積し、体系化したものがあるのだろうか。
そもそも情報システムにおいて文化を語るには、まだ、年月が足りないのだろうか。
コンピュータが世の中に現れた当初は、世界で数台あれば十分だろうと言われたようだ。
ところが、いまや、いたるところに情報システムがあり、複雑なビジネスを裏で支えている状況だ。
情報システムが企業に導入し始めてから40年くらいだろうか、ハードウェアや情報システムの構築技術は、格段に進歩した。
これだけ情報システムが身近になった現在も、あまり変わっていない、いや、殆ど進歩していないことがある。
モノ作りの技術の発展が今の世の中を作り上げているように、高度な情報システムもまた社会や企業のインフラとなっている。
しかし、モノ造りと情報システム構築を比較した場合に、質的な大きな差異が見えてくる。
モノ造りの技術者が、設計や製造の特別の技術を共有し、部品の組合せにより巨大な飛行機や微細なLSIを作っている。
ここでは、最初に設計図面を用いて最終的に作るものの姿が、明確に共有されているのが最大の特徴だろう。
モノ作りにおいては、長年掛けて設計・製造の技術が標準化・蓄積され、人を超えて多くのナレッジが継承されており、文化として根付いているといえよう。
(つづく)
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コンサルタント 市堀 誠治
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