Asisモデル図、Tobeモデル図、Canbeモデル図を評価する視点をまとめておきましょう。
Asisモデル図
「現状を素直に写像していること」がこの図の正しさです。
もう一歩踏み込んで言えば、「BA、DA、AA、TAの各層において構成要素(機能やデータなど)の重複・抜けを可視化していること」「BA、DA、AA、TA間の対応関係の一致・不一致を可視化していること」です。Asisモデル図を見て、現状が素直に観え・問題点やまずさを共有できることが重要です。
Tobeモデル図
「経営戦略や事業の方向性と合致していること」「競争優位になる要件を満たしていること」「全体最適化の要件を満たしていること」がこの図の正しさです。当然のことですが、Asisモデル図で見つかった問題点やまずさは解決されています。
最近の経営環境では、モノリシックなアーキテクチャからフェデレーション型のアーキテクチャに移行しなければならない状況です。事業の統合や分割、新しい商品の市場投入など、変化の規模が大きくかつ速いことが要求されます。変化を局所化し、変化に強いアーキテクチャが求められています。
Canbeモデル図
「実現可能性や優先順位が合意されていること」がこの図の正しさです。
通常、Asisモデル図→Tobeモデル図→Canbeモデル図の順序で図を作成しますが、Canbeモデル図が一番難しいと思います。合意は政治です。関係者の思惑、歴史的な失敗経験、予算の制限、ビジネス的な外因、など・・・・設計要素として考慮すべきパラメータが多すぎます。エンタープライズアーキテクチャの策定で、もっとも神経を使い、綿密に事を進めなければならない工程が、Canbeモデル図作成および情報化投資の計画を決める瞬間でしょう。
*略語解説
BA :ビジネスアーキテクチャ
DA :データアーキテクチャ
AA :アプリケーションアーキテクチャ
TA :テクノロジーアーキテクチャ
























