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2種類のデータ共用アーキテクチャ

データ共用のアーキテクチャについて、次の2つを考えて見ます。


1つは、インタフェースオープンアーキテクチャです。
オブジェクトが、自分の持つデータを外部に対して隠蔽し、インタフェースを通してのみ見せる方式です。構成要素として重要なものは、「全体を切り分けた結果のオブジェクト」と「オブジェクトとオブジェクトが会話するためのインタフェース(メッセージ)」です。オープンになっているデータは、インタフェース上で定義されたデータだけです。
こうすると、インタフェースさえ変わらなければ、各オブジェクトの機能がどのように変更されても、他のオブジェクトには影響しません。ごく一般的な設計方法です。
もう1つは、概念データオープンアーキテクチャです。
概念データモデルを全社的に標準化しておき、すべてのオブジェクトがこれを利用する方式です。全社的に統制された1つのデータベースが、個々のオブジェクトに開放されているイメージです。更新処理については1つのデータに対して1つのオブジェクトを割り当てますが、参照処理については個々のオブジェクトが必要なデータを自由に使って良いというものです。構成要素として重要なものは、「全体を示すデータモデル(データベース)」と「更新・参照処理を実施するオブジェクトおよびそのオブジェクトが要請するビュー」です。
ビジネス系情報システムにおいては、一度誰かが観測し記録したデータを、多くの利用者が使います。このアナロジーで考えれば、参照処理については概念データオープンアーキテクチャが適していると思います。
これを別な言い方で表現することも可能です。「いったんインタフェースデータを固定したとしても、ある時ある組織が新しいデータを見たくなり、インタフェースを変更したくなる」と。
ビジネス系の情報システムというのは、更新系処理と参照系処理の性質が異なります。それぞれに適したアーキテクチャを考えなければならないのかもしれません。

黒澤 基博