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認識の経済学 

ピュアなエンティティを切り出す仕事、すなわち概念データモデリングの仕事をしていると、ビジネスに携わる人々が、いかに手抜きをして実世界を認識しているかがわかります。


たとえば、
 1)「人と雇用契約」は一見性質の異なるもののようですが、社員エンティティとしてまとめて見る
 2)受注と出荷を必ず1:1に見るようにして、受注エンティティと出荷エンティティの両方とも、同じKEY[受注番号]とする
などです。この他にもいろいろな例が見つかります。
ビジネスの世界では、物事を捉える際、仕事を遂行するために必要なものしか管理しません。不要なもの、あるいは必要そうではあるが管理に手間がかかるもの、仕事の領域を少しはずれたもの、については認識の経済性が影響します。
人は、何かの目的をもって実世界を認識する際に、無意識のうちに経済的に見てしまうのかもしれません。

黒澤 基博