「もの」と「出来事」は相互依存の関係にあり、その2つを同時に決めているのは、モデリングのコンテクストである「場」です。
それでは、その「場」を決めているのは誰なのでしょうか?
それは、モデリングの主体、すなわち企業です。モデラーが勝手に「場」を決めるわけにはいきません。
さて、1つの場=販売業務領域が選ばれたとして、どこまで広く整合性のとれたモデルを作成すべきでしょうか?
販売業務領域だけで整合性をとるか、
それとも、全社的な業務まで意識して整合性をとるか、
はたまた、連結企業の業務まで意識して整合性をとるか、
運命の分かれ道です。
販売業務領域よりも広い範囲で整合性のとれたモデリングをすることは、販売業務領域以外の複数の「場」を意識することです。
実は、この部分が明示的に依頼主から指示されることは少なく、モデラーの判断にゆだねられることが多いでしょう。初心者のモデラーは、そういった判断を自分がしなければならないこと自身に気づいていないかもしれません。モデラー自身のスタンスはインプリシットだから。
ちなみに、我々は基本スタンスとして、全社的な範囲で整合性がとれるように個別の業務領域をモデリングしています。
「もの」は近くにある「出来事」だけでなく、遠くにある「出来事たち」に対しても、相互依存の関係にあるので、意識する世界が広がるとモデリング結果であるリソースエンティティに影響を与えます。実際のところ、モデラーが意識する「場」の広さによって、モデリング結果は微妙に異なります。
ビジネス世界を写像するモデリングは、「主体であるモデラーのスタンス」と「客体たちが決まる場の広がり」の影響を受けます。
モデリング結果は、主体と客体の相互依存によって決まります。
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