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取引先 

取引先エンティティは、社内組織エンティティと同様にWhoやWhereを表します。社内組織エンティティがどの業界においてもさほど違いがないのに対して、取引先エンティティは業界の特徴が表われます。


典型的な取引先エンティティは、企業・企業の組織あるいは個人を指します。また、顧客や仕入先といった役割(ロール)をもちます。
顧客と仕入先は、それぞれ売る相手、買う相手として別に管理されていました。すなわち、顧客番号をKEYとするエンティティと仕入先番号をKEYとするエンティティの2つが存在しました。自分自身(自企業)から見た売る相手と買う相手は異なることが多いためです。近年は連結経営の時代となり、顧客と仕入先を統一的に扱うことが求められています。両者を1つのエンティティとして認識し、同じ取引先番号で管理しようという方向です。
歴史的に見ると、取引先が純粋なWhoやWhereではないケースもみつかります。
たとえば、通信業は電話機=契約=顧客、電力業は電力供給機器=契約=顧客という扱いが主流だった時代があります。あまりにも件数が多いため、簡便な方法が求められたのだと考えられます。この場合、機器番号が顧客番号の代わりをしています。
金融業においても、一人の個人や一つの企業を識別するために、名寄せ処理が必要な金融機関がいまだに存在します。
ビジネス世界の正しい写像として、一つの企業、一つの組織、一人の個人を役割(ロール)によらず識別すべきです。企業や事業部の統合・分割に対応するため、取引先の統一は多くの企業で業務課題となっています。

黒澤 基博