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便宜サブタイプと本質サブタイプ

一般に、部署(または組織)の概念データモデルは、複雑になりがちです。その理由は、便宜サブタイプと本質サブタイプが錯綜する構造となるからです。


便宜サブタイプは、組織図や部署の一覧表をもとに抽出した、典型的な部署名に対応したサブタイプです。たとえば、工場・倉庫・購買部・営業支店などです。
本質サブタイプは、イベントエンティティに表われる参照KEYに対応したサブタイプです。たとえば、受注部署、出荷部署、請求部署です。
通常、最初に認識するのは便宜サブタイプです。普段から使っている典型的な部署の分類が当たり前と思っていますから、何の根拠もなく便宜サブタイプが登場します。
ところが、それらのサブタイプに従属するデータ項目をサブタイプ間で正規化すると、本質サブタイプが見つかります。サブタイプ間の正規化とは、複数のサブタイプに同じデータ項目を記述している状態から、どこか1つのサブタイプだけに記述することです。必要に応じて、新しくサブタイプを認識することもあります。モデリングが進むにつれて、便宜サブタイプにあったデータ項目は、本質サブタイプに移っていきます。
なぜ、そうなるか。
部署(または組織)に必要なデータ項目は、イベントの要請によって決まるからです。
安定的なサブタイプを見つけたいのであれば、伝統的な部署名(または組織名)にとらわれず、イベントエンティティの参照KEYを手がかりにすると良いでしょう。

黒澤 基博


データ総研のMDMソリューション