連結企業全体の概念データモデリングを実施する際、今まで気づかなかったことにも注意を払う必要が出てきます。従来のコンテクストよりも広いコンテクストを扱うためです。
鈴木太郎という人間(=管理対象)を3つの団体が管理すると仮定します。そのとき、エンティティ(正確にはエンティティタイプ)は3つ存在することになります。
区役所A→[住民番号]−(氏名、住所、生年月日、納税額、・・・)
企業B →[社員番号]−(社員名、住所、生年月日、社員区分、基本給ランク、・・・)
病院C →[患者番号]−(患者名、住所、生年月日、血液型、・・・)
この例からわかるように、管理目的が異なるため、それぞれのエンティティはKEYも違えば従属データ項目も違います。通常は、これらの団体は別々に情報システムを構築します。ところが、連結企業全体で概念データモデリングを実施すると、これらの3つを自分自身の問題として扱うことになります。
区役所A、企業B、病院Cは、従属データ項目の違いをわかりやすく説明するために提示したのですが、実際は企業A、企業B、企業Cに属するエンティティの統合を考えることになります。
「どんな場合でも3つのエンティティを統合して管理すべき」は言いすぎですが、多くの場合統合せずとも統一的に見えるようにします。このとき、もともと存在した3つのエンティティは、どれもすべて正しいものとして受け取る必要があります。
重要なことは、統一的視点とローカルな視点の両方を扱わなければならない点です。
エンタープライズデータモデリングのメタモデルは、正しい視点が複数登場した場合に備えて、複数のコンテクストを扱えなければなりません。
























