MDA(Model Driven Architecture)を研究している方はすでに読んだかもしれませんが、Enterprise Patterns and MDA(Jim Arlow,Ila Neustadt 2004)には、多くのアーキタイプパターンが紹介されています。今回は、形式化された「知」のお話です。(データモデル概論ばかりではあきますよね(笑))
私の理解では、「アーキタイプとは、多くのモデルを作成する中で、頻繁に出会うことになるおきまりの型」です。ソフトウェアというよりも、業務の領域で出てくる型を中心に考えていますから、おもに概念モデルで扱うものと理解して良いでしょう。
アナリシスパターンがData Model Patterns:Conventions of Thought(David C.Hay,1996)を参考にしていたように、データモデリングの世界では古くからパターンやテンプレートに関する研究が進められていました。よく耳にする「Party(人と組織の汎化パターン)」もHayの本に載っています。
アーキタイプパターンやデータモデルパターンは、これからモデリングを始める人たちやコンサルタントにとって、強力な武器となります。その一方で、その「型」が認識された理由や適用領域を間違えると、つまずいて怪我をする危険があります。
私も20年間モデリングを生業としていますから、いくつかのパターンやテンプレートをもっています。この種の研究で一番重要なことは、利用場面を想定して、パターンを洗練させることです。
洗練させるとは、単純に部品としてパターンを蓄積するだけでなく、ソリューションとして進化させておくことです。たとえば「金融業における銀行・証券・保険まで視野にいれた企業統合用リソースパターン」「グローバル在庫の観える化用リソース・在庫パターン」などです。
「型」として形式化された知恵は貴重です。しかし、その型にたどりつく経緯や必然性を知らないと、それを応用する場面で思わぬ落とし穴に入る危険があります。
パターン化した人が自分と同じだけの知恵を伝達する努力、それを理解し使いこなそうとする人の努力、双方そろったときに「知」の共有が実現し、効率の良いモデリングが可能となるでしょう。
(もし、会社から許可がでれば、いくつかのデータモデルパターンをご紹介したいと考えています。一応売り物なので、制限があるとは思いますが・・・。ちなみに「点と線」については「メタモデルにおける関係の扱い(4月12日の日記)」で少しだけ触れています)
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