最近、おかしな話がニュースとして取り上げられています。
「大阪市で152歳の男性が戸籍上生存していることになっている。120歳以上の人が5125人(内130歳以上の人が1000人以上)生存した状態で管理されている。」
このようなニュースです。
日本人の寿命は年々伸びているでしょうが、世界の最高齢記録を超えている人が書類上生存していることに違和感を覚えます。
DMBOKにある10のデータ管理機能の1つに、データクオリティマネジメントがあります。データクオリティマネジメントとは、登録管理するデータの品質を高く維持することです。高い品質でデータが管理されている状態とは、簡潔に言えば「実世界の物事を、業務に支障が無い範囲・時間で、正しくデータ値に反映している状態」を指します。
逆に、データの品質が悪いと何が起きるのでしょう?
いくつかの事例を紹介すると・・・
1)顧客へのダイレクトメールが無駄に発行された
- 顧客の住所が最新状態でなかったためにダイレクトメールが届かなかった、あるいは、同じ顧客に二重に届いた、など。顧客データを最新状態に維持する業務プロセスがきちんと実施されていなかったことが原因。
2)請求書が二重発行された
- 2つの事業を統合したときの、顧客データの統合ミスが原因。二重発行のほかに請求金額の計算ミスも多発。顧客から多くのクレームが出たことは言うまでもありません。
3)集めたグローバル在庫の数があわない
- 生産・物流・販売の各システム(システム数は50程度)の在庫データを統合したのですが、在庫を表す場所コード・物コードに関して、ローカルコードから統一コードへ変換する際の変換精度が悪いことが原因。当初期待した在庫削減が達成できず、その後データ品質が上がるまで大変苦労しています。
この事例をみて明らかなことは、「データ品質を高く維持するための特別な業務」が存在するわけではない、ということ。つまり、データ品質と業務品質は表裏一体なのです。
データマネジメントと聞くとコンピュータシステムの構築や維持の話と理解する人がまだまだ多いわけですが、本来は、業務を正しく遂行することや、業務品質を高めることが、第一の目的なのです。
老人の生存確認や年金問題にも象徴されるように、行政におけるデータクオリティ問題は根が深いです。ベースには「観測の経済性」の問題があるからです。疑わしいデータをすべて列挙し、一件一件調査すればデータクオリティは改善できます。しかし、そのことが経済的には得かどうかわからない、だから当面は何もしない。そんな状況でしょうか。
今回はマスコミがかなり騒いでいますから、何か改善されることを期待しましょう。
























