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野球界の人材育成について

サブプライム問題に端を発する金融不況になる以前は、
「これからの時代は人材である」、「人が財産である」
「いかに有望な人材を確保するか」、「教育が重要である」
といった内容の記事をよく目にしました。
今はそれどころではなく、減収への対応が、まず先という状況でしょうか。
プロ野球を例にして、教育について考えてみたいと思います。
ジャイアンツは、ここ数年FA選手や外国人助っ人など優秀且つ高額の選手を次々に獲得し、
戦力増強を図っています。
(最近、漸くチームとしても実力に見合った成績が残せるようになってきましたが・・・。)
タイガースも昔と違い、ジャイアンツ化しています。つまり即戦力確保の戦略です。


いい意味で昔と変わらないのがカープでしょうか。カープは基本的に自前主義の印象があります。
「カープは選手を育てるのが上手」という評判があるチームです。
ドラフトでも上位指名入団の選手ではなく、入団時は目立っていなかった選手が後々、
リーグを代表する優秀な選手に育つケースが多いように思われます。
少し前から振り返ってみると、緒方、江藤、前田、金本、新井、今は栗原でしょうか。
以下は、彼らの入団年とドラフト順位です。
 緒方(86年ドラフト3位入団)、
 江藤(88年ドラフト5位入団)、
 前田(89年ドラフト4位入団)、
 金本(91年ドラフト4位入団)、
 新井(98年ドラフト6位入団)、
 栗原(99年ドラフト3位入団)、
外国人選手の育成実績という意味でも、ソリアーノやチェコといった
その後メジャーリーグで活躍する選手を育てた実績があります。
彼らはカープが経営するドミニカ共和国の野球スクール「カープアカデミー」の出身です。
一方、ジャイアンツやタイガースにおいては、逆に他チームのFA選手ないし外国人助っ人選手が、
中軸となっている印象さえあります。特に3・4・5番(クリーンアップ=攻撃の中心選手)はその典型です。
つまり生え抜き組みがクリーンアップとなるケースが少なくなっています。
他チームに比べ資金面で優秀且つ高額な選手を獲得するのが
困難という面があるのかも知れませんが、
そうであるからこそ、教育・育成の重要性を他のどのチームよりも理解し、
徹底追求した結果なのではないかと思います。
ポテンシャルのある人材を確保し(企業側は目利きが必要)、
教育を施し(企業秘密でしょうが、内容を他チームと比較してみたいです)、
場を与える(野球の場合、試合出場)ということを深く追求し、成果を出す。
簡単なようで、実は大変難しいことのようにも思えます。
成功を少しづつ積上げていく必要があるでしょう。
企業活動は今後、金融不況から実態経済の不況という流れの中で、
しばらく厳しい状況が続くことが予想されます。
そうした中で儲かっていた企業が、ジャイアンツやタイガースのような戦略を
採り続けることは困難ではないかと思います。
期待した選手(従業員)が想定の働きをするとは限りません。ハイリスク・ハイリターンと言えます。
カープのような教育重視の戦略も併せて検討・実行していく必要があるように思われます。
教育により、選手(従業員)を伸ばす方式が確立すれば他社に比べ、
コストパフォーマンスの高い事業活動が実現できると言えるでしょう。
今回の不況は、企業の戦略に否応なく見直しを要求しますが、
これは教育・育成というものを改めて見つめ直す良い機会と言えるのではないでしょうか。

データ総研 コンサルタント