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マスターファイル統合で検討すべき観点

コンピュータが企業に導入されて以来、システムの規模は
大きくなる一方です。ERP導入、CRM(顧客関係管理)、SCM
(サプライチェーン管理)、PLM(プロダクトライフサイクル管理)、
連結決算、国内外システムの連携などは、システムの大規模化
に更に拍車をかけるものです。これはより多くの機能をシステムで
実現するというだけの理由ではありません。広域的なデータの
共有と流通が経営にとって有利に働くためです。

広域的なデータの共有と流通にとって、要となるのは経営リソース
を管理するデータ、つまりマスターデータの統合です。ここでは2つ
のマスターファイルを統合すべきかどうかを検討する際の観点を
考えて見ます。


1.インスタンスの共通度
 例えば、ある業務では契約者、利用者、請求先を管理する
必要があるとします。もし多くの場合三者が同一の相手になる
のであれば、インスタンス共通度が高いということになります。
これは三者を統合した方がメリットあるという指針になります。
統合することによりデータの重複登録を回避することができます。

2.データ登録の責任組織と運用手続きの共通度
 1つのマスターファイルを複数の責任組織が管理する場合も
ありますが、複雑な運用になります。従って、責任組織と運用
手続きの一元化ができない場合、マスターファイルの統合を
慎重に検討した方がよいでしょう。
 
3.業務における役割の共通度
 マスターデータは業務を表すイベントデータの中に色々な役割
を以って現れます。受注業務の受注担当と請求業務の請求担当
とで役割は違いますが、どちらも社員であれば、社員として統合
すべきです。
 ここでいう「役割の共通度」は別の状況を指しています。例えば、
有形の商品と無形のサービス。両者のデータ項目はかなり違います。
また、前者は在庫管理の対象になるが、後者はそうではありません。
しかし、両者のいずれも受注、請求、価格設定などの対象になります。
言い換えればこれらの業務においては同じ役割として現れます。
これを統合することにより、イベントからマスターデータを参照する先が
一元化されます。

4.属性の共通度
 2つのマスターファイルには多くの属性、即ちデータ項目が共通
している場合、2つの対象は類似しているといえます。ファイルを
統合することによりデータ項目の定義を1箇所ですることができます。
特にデータ項目に関するチェックロジックなどの処理を1箇所で定義
できるメリットが大きいです。
 但し、属性が共通していても意味が異なる場合はこの限りでは
ありません。例えば、様々な区分コード類は同じデータ項目を持って
いても、異なる意味の区分なので、統合をお勧めしません。

以上の観点に重み付けしようとしたら、番号順になるかと思います。
これらの観点から複合的に判断する必要があります。

実際のマスターファイルの統合はかなり複雑な作業です。しっかり
した方針ときちんとした手順で進めていかなければなりません。
今回は検討の観点だけを列挙してみましたが、少しでも参考
になればと思います。

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執筆者:人材育成チーム 戈 宝明

データ総研 コンサルタント