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JDMCカンファレンスに参加して

先日、JDMC(ジャパン・データ・マネジメント・コンソーシアム)主催のカンファレンスに参加しました。今回はその様子を黒澤・神田がお伝えします。

3月13日に開催されたJDMCのカンファレンス「データマネジメント2013~ビッグデータを超え、経営価値を創出せよ~」は、大変盛況でした。参加申し込み約1000名、当日欠席者がでたものの、実際に参加した人は600名~700名の間ぐらいと聞いています。セミナー会場は、4つの部屋で並行してプレゼンテーションが行われ、全体としては30セッションが実施されました(詳細は下記リンク参照)。私は仕事の都合で遅れて参加したのですが、最初に参加した日産自動車様のセッションでは立ち見となってしまいました。ちなみに、この部屋は150名程度の席が用意されていました。また、セッションが終わった後は、講演者と名刺交換を希望する人の列が20名ほどになるケースもあり、活気のあるカンファレンスであったと感じています。

http://www.seminar-reg.jp/jdmc/dm2013/timetable.html

ユーザ企業の事例は、それぞれ特徴がありましたが、大変参考になるものばかりです。そのいくつかをご紹介しましょう。

本田技研工業様
■Hondaでの最適地生産の実現に向けたデータマネジメントの実践■
リーマンショック・大震災・タイの洪水などの経済環境変化に対応すべく情報活用しようとしたとき、バラバラの製品コード・取引先コードの存在に悩まされました。また、ほしいデータが情報システム化された環境に存在せず、EXCELファイルから抽出しなければならないといった事態も発生しました。ここで発覚したのは、質の高いデータがないという問題でした。

現在、本田技研が取り組んでいるのは、DMBOKをベースにしながらも、本田流のデータマネジメントです。その主たる目的は、ビジネス変化に対する即応力の確保、サプライチェーンの最適化や最適地生産に貢献する情報活用のしくみづくりです。2012年度は準備段階としてデータマネジメント標準や情報活用基盤をつくり、2013年度以降は本格的なデータガバナンスや情報活用に入ろうとしています。昨年、情報システム部門はIT本部に昇格しました。その役割は「情報と技術を駆使してビジネスイノベーションを創造し、企業競争力を高め続けること」です。「ITを駆使して」と言わずに「情報と技術を駆使して」という文言になっているように、これからは情報活用に貢献することが重要だと認識しています。

(ここからは神田担当)
DELTA様
■ビッグデータが加速する野球の構造理解 技術革新による分析範囲の拡大■
米国MLBにおけるビッグデータへの取組みを紹介している。いたる所に設置したトラッキングカメラで球場で起こる全ての事象を人の目視による判断ではなく物理情報として捉え、数値化し、客観的に分析することが可能になった。
例えば…
・従来のスピードガンは球の初速の1点のみ計測⇒10点で計測
・従来、球種は人が目視で判別⇒球の回転数から機械で自動判別
 物理情報から判別すると松坂とダルのスライダーは別の球種になる。
・審判がボールと判定⇒ストライクゾーンデータ化、実はストライクと分かる。
・従来の打者のKPIは打率、本塁打、打点、出塁率 等⇒球に強いインパクト
 を高確率で与えられる打者は、打率、本塁打も確率が上がる。
・従来の捕手のKPIは盗塁阻止率⇒キャッチング能力を分析、優秀な捕手は
 より多くのストライクを審判にコールさせることができる。その結果、
 他の捕手に比べ年間15~20の失点を少なくすることができる。
・守備範囲の広い選手が優秀⇒範囲や反応時間などを数値化。打球への初動
 反応1.2秒、落下点迄のトップ速度32km、総捕球時間3.9秒…。

日立製作所様
■主要管理コード統一による日立グループ連結経営の高度化■
・背景:コードがバラバラでは連結経営の効率が悪い。
・規模:国内外の日立連結子会社940社を対象に実施
・体制:従来PJは成果が出ぬまま短命で終わる⇒長期PJとし地味だが粘り強く。
 PJオーナ=本社社長、他 グループCIO、本社財務部長などの参画、ガバナンス推進委員会など強固な体制をしく。
・結果:連結経営に効く主要コードを66に絞込み、適用範囲ごとに統一
 ・グローバル・グループ共通(企業CD、科目CD、社員CD、資材類別CD等)
 ・社内カンパニー/グループ会社単位(商品・製品CD、部品CD等)
・統一例⇒従来の日立の企業コード有意味6桁⇒無意味10桁に変更し一斉切替
・効果:コード統一をテコに経営統合に繋げる。
 ・1000億円の効果(資材集中購買効果によるところが大きい)
 ・経営情報の可視化
 ・受注情報のグループ内共有化⇒営業的シナジー(企業コードが重要)
 ・購買情報のグループ内共有化⇒集中購買効果
 ・人材管理関連の効果(社員CD、職務CDを統一)⇒以下が可能になった。
  社員のグローバル格付、日立グループ15万人の異動情報の共有、メールによる災害時等安否確認 等
 ・ビッグデータ利活用の要として統一コードを活用

まとめ(黒澤)
率直な感想は、「データマネジメントの盛り上がりを感じるカンファレンスであった」ということです。ユーザ事例が充実していましたし、聴講する人達の熱気も大変なものでした。2013年度は情報活用による業務変革・業務改善が本格的に進む1年となりそうです。

データ総研 コンサルタント