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データマネジメントの意義その3 データクオリティの向上による業務改善

「データクオリティを向上させて業務を改善できます」
こう言われても実体験のない人にとっては、すぐに信じることはできません。データクオリティマネジメントの正体もわからないし、どのように改善するか想像もできないからです。「自分達の部署は、きちんとデータを登録しているし、別に困っているわけでもないしなあ・・・。」と思うのは自然なことです。

今回は、データクオリティの向上が業務改善に貢献した事例をお話します。取り上げるのは、電力・ガス・水道・通信などの企業の事例です。この4つの業種に共通しているのは、設備産業であることと、顧客契約中心の事業であることです。設備産業は、事業を始めるにあたって大規模な設備が必要になります。たとえば、電力会社であれば発電・送電・配電の設備が必要になります。その資産の量は、膨大な金額になっています。

設備を長期間維持するためには、故障が起きた箇所を修理しなければなりません。そのため、交換用の部品や機器を貯蔵しておく必要があります。本来的には、故障して何らかのトラブルになる前に、点検等で不具合を発見し、事前に対処することが望まれます。

ある設備産業の会社Aは、各地域のサービスセンターごとに貯蔵品を管理していたのですが、この管理システムがバラバラに運用されていました。ある部署のある機器に着目すると、この機器の在庫水準が下がったとき、あるいは前回の購入から一定期間経過したときに、新たにこの機器を購入していました。また、貯蔵品を登録する際に、厳密にコード化することもなく、単なる名称を入力していました。同じ機器であっても各部署ごとに名称がまちまちで、全体でいくつその貯蔵品が存在するの把握できませんでした。

そこで、これらの機器の名称を統一し、どの貯蔵品がいくつ存在するか、全体で把握できるようにしました。各システムから対象データを抽出し、貯蔵品名を正しいものにクレンジングしたのです。

この結果、次のように無駄が発見されました。
1)ある部署である機器が足りなくなったとしても、他の部署に余っている
  場合、新たに購入しなくても良い。その部署から補充してもらえば
  すむ。
2)前回の購入から一定期間が経過したということで、ほぼ無条件に
  新規購入していたが、この方式では個別最適になりがちで、
  全体の貯蔵品数は必要以上に多くなっている。
3)購入するタイミングや取引先によっては、高い価格で購入することも
  あったが、最安値で購入できるように全体を調整できそうである。

貯蔵品名のデータクオリティマネジメントが、これらの棚卸資産スリム化に貢献することは明らかです。こういった取組みが、日本国内だけでなくグローバルに求められる時代になりました。100億円規模の棚卸資産スリム化につながった事例もあります。みなさんも同様の改善ポイントが社内で見つかりそうか、探してみてはいかがでしょうか?

データ総研 コンサルタント